ICO追っかけ女子大生日記

JD徒然草

徒然なるままに心にうつりゆくよしなし事を書きます。

BUSINESS INSIDERイベント① ALIS安さん編

こんばんは!2日連続ICO関係のイベントに出席してヘロヘロになっているJDです。

12月4日に開催されたBUSINESS INSIDERのイベント「革命か破壊者か?ブロックチェーン最新情報 ―ICOから法整備、社会課題解決まで―」に参加してきたのでその内容をお伝えしたいと思います。

こちらのイベントはALISの第1回ミートアップの会場と同じ、渋谷のBOOKLAB TOKYOで行われ、参加費用3000円、参加者上限が80人でしたがあっという間にチケットは完売となり、当日も会場が暑く感じられるほどの盛況ぶりでした。

イベントは2部構成になっていて、1部はALISの安さん、GIFTED AGENTの川﨑さん、森・濱田松本法律事務所の増島さんによるトークセッション、2部はその3人とモデレーターのBUSINESS INSIDER Japanの伊藤さんによる討論が行われました。

今日は1部の安さんのトークセッションの内容をお伝えします。(当日仰っていたことを完全にはコピーできていませんが、話の流れや内容は損なわないように書いています。)

 

【安さんのトークセッション】

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「仮想通貨による資金調達ICO実施企業CEOが語る可能性と課題」

ソーシャルメディアプラットフォーム「ALIS」安昌弘氏

 

ICOは大きな金額を調達できる新たな資金調達の方法と言われていますが、実際にICOをやった自分から言わせてもらうと全然違っていて、ユーザーと投資家を巻き込んだ新しい事業開発の方法だと考えています。

ALISはブロックチェーンを使って、信頼できる記事と人々にいち早く出会えるソーシャルメディアプラットフォームを提供していきたいと考え、現在開発を進めています。ユニークポイントは、良い記事を書いた人と、真っ先に良い記事を見つけた人の両方に報酬を配る、というところをドライバーとして良い記事を見つける、というところに挑戦していることです。

ALISトークンの支払い出しは、「いいね!」数と誰が「いいね!」をしたかで決まります。具体的に言うと、今までたくさん「いいね!」をつけられるような記事を書いてきた人や見つけ出してきた人がつける「いいね!」は価値の高い「いいね!」になるというようなロジックを組んでいて、そこでALISトークンの払い出し数は変わってきます。なので、ALISトークンがどれくらい払い出されているかで信頼できる記事かどうかがわかります。将来的には、自然言語解析をしてどういうタグを書いた記事が評価されてきたのかを表示して、その人の得意分野がわかるようにするような機能をつくっていこうと思っています。

ブロックチェーンを使う最大のメリットは、世の中的にはデータの信頼性や改竄不可能性などと言われていますが、私はトークンエコノミーによるコミュニティとのサービス共創が一番のメリットで、ユーザーが自ら価値に貢献し、還元を享受できるのがすごく大きいことだと考えています。ALISの場合は、良い記事を投稿・発掘するとALISの報酬がもらえるので、ユーザーが良い記事を書きそれを評価します。そしていい記事が並んで、様々なユーザーに使われるようになるとプラットフォーム自体の価値が上昇していきます。そうすると、トークンの価値や需要がどんどん上昇し、さらにトークンが欲しい人が投稿・発掘をする、という正の循環が生まれると思っています。海外の有名な通貨でもこのようにコミュニティが自ら関与してプラットフォームの価値をあげ、トークンの価値をあげて、さらに貢献する、という循環が回っているところがあり、これを使わない手はないと思いました。

ALISが最終的に目指したいことは、少し漠然としていますが、「人の信頼度を可視化し、信頼が関わるモノゴトのプラットフォーム」になることです。インターネットは、人々を円滑につなげる働きを担ってきたと思いますが、インターネットの中での階層というものがかなり強く、有名なブロガーの記事や発言に人々の人気や興味がうつっていくという流れを最終的に起こしていきたいと考えています。それをあらゆる口コミの分野、人材採用、CtoCの取引などに拡大していくことをALISは狙っています。

 

ICOをなぜ日本でやったのかということについてですが、日本のブロックチェーン産業の不活発さと不透明感への違和感が大きく、私自身も(今年の)3月くらいからブロックチェーンについて本格的に調べ始めましたが、ビジネスも法律・税制もテクノロジーも何も日本で情報がありませんでした。そしてプレイヤーも全然いませんでしたし、日本は取り残されているままだと思いました。日本のベンチャーがみんなICOをできるようになったらかなりプレイヤーが増えるな、という考えもありました。日本はICOでまったく投資されていなくて、全体の0.16%に過ぎません。日本で有名なプレイヤーさんもみんなスイスなどの他国に拠点を置いていて、日本の資本がどんどん海外に流れているという状況です。これを受けて何が起こるかというと、ブロックチェーンというのはディスラプティブな技術なので、海外だけが力をつけていって、気づいたときはインターネットの時と同様に日本が取り残されて何もできないという状況になりそうだと考えました。今回ICOをやって思ったのは、ICOは世界で戦っていくようなものですが、日本は日本語を使っているという点で取り残されるスピードが加速されるのに、資本も流出しているようではますます遅れをとってしまうというのが課題としてあって、日本でICOをやろうと思いました。

ICOの結果について、ご存知の方が多いので簡単にご紹介すると、約4.3億円で参加者は4381人でした。これは平均単価でみると1人当たりの投資額がとても少ない計算になります。他のICOで4300人参加者がいた場合、30億円くらい集めていると思いますが、私たちは、トークンは個人の方が使うために発行されるべきだと考えていたため、機関投資家からプレセールなどで多額の投資を集めるということをせず、一斉にセールスを行ってこのような形になったので狙い通りだったかなと思います。比率としては日本が65%で海外が35%でした。最初はウェブサイトのトラフィックは海外からが70%くらいでしたが、あえて日本向けのサービスというのを断言した結果、日本の方が盛んになりました。

私たちはICOを3ヶ月と最大5名のメンバーでやっていました。ICOは自力でやるのが難しいと思われがちですが、そんなことはありません。自力でやるのが難しいと言われる原因はスマートコントラクトの実装と準備するところが多い、ということですが、優秀なエンジニアがいればめちゃくちゃハードルが高いわけではないです。

先ほども申し上げたように、私は、ICOは「ユーザー・投資家を巻き込んだ新しい事業開発の方法」だと考えていて、自分が貢献すると、自分が好きなトークンがもらえて、さらに貢献したことによってそのトークンの価値が上がっていく、という正の循環がみんなでプラットフォームを作り上げていくモチベーションにつながっていくと考えています。一例をあげると、トークンの価値が乱高下して海外でトークンホルダーが不安に思っているときにALISをサポートする内容の記事を書いてくれる方、TelegramやSlackのadminを申し出てくれる方、ALISのビジネスモデルをわかりやすく図解して日英両方作ってくれる方など、普通の新規事業やスタートアップのサービスローンチしていないシードフェーズでは起こり得ないサポートをたくさんしていただいて、資金調達の方法ではなく、事業開発の方法であると感じさせられました。なので、ICO自分たちのアイデアに熱烈に共感してくれるユーザーと、サービス開発の資金の両方を必要とするスタートアップこそが行うべき手法だと考えています。

 

しかしICOのリスクもあって、1つ目はICOが少額調達で失敗した時に投資家に不利益を被らせるということで、少額の資金調達に失敗した場合はトークンが流通しないため返金しないと詐欺に当たるので、ミニマムキャップを設定しそこに到達しなければ返金、ということを決めるべきだと思います。2つ目は、ICOで調達しすぎてもvaluationを上げられずに苦労するということで、シードフェーズの企業が多額のお金を調達してしまった場合、投資家に価値を返すことが難しくなってしまうので、コミュニティが離れていってしまいます。それをきちんと理解して本当に必要な金額を調達することが大切だと思います。3つ目は、ICO終了後通貨が上場したタイミングから、今までのベンチャーでは不要だったケーパビリティ(一般投資家対応、調達通貨の管理、適時開示など)が求められるということで、モラル的な管理をちゃんとやっていかないと法もルールもないので不誠実なプロジェクトだと思われてしまうというリスクがあります。

(最後にこれをやっていないICOは絶対失敗する!というのをまとめたPDFを紹介してくださいました。ご興味ある方はコチラ。)

 

【まとめ】

今回のイベントに興味を持ったのはALISの安さんの登壇がきっかけだったので、詳しくまとめさせていただきました。私も応援してトークンをホールドしているプロジェクトなのでお話をお聞きすることができてよかったです。

また12月~1月にかけて日本各地(東京<12/7>・名古屋<1/6>・大阪<1/7>・福岡<1/20>)で第二回目のミートアップが開催されます。私も東京でボランティアとして参加させていただく予定です。4会場すべて満員となりました!当日は張り切ってお手伝いさせていただきたいと思います。

最後に、ALISは現在ALIS公認アンバサダーを募集しています。コチラも続々と申し込みが増えているようですが、ALISのために活動したいという方は是非応募してみてくださいね。

 

お読みいただきありがとうございました。