フォークコイン配付イベントじゃない!?「ハードフォーク」とは
こんばんは!最近大学の期末テストやレポートが忙しく、ブログを書く時間が取れませんでした。(甘え)
今回はブロックチェーンのフォークについて説明したいと思います。そんなの常識!という方も知識の整理として見直していただけたらな、と思います。
この記事を書こうと思い立ったきっかけは、Verge(XVG)のハードフォークが決定した際にTelegramで「新しいコインをもらうためにはどこの取引所にXVGを置いておけばいいですか?」という質問を目にしたことです。
「ハードフォーク=新しいコインがもらえるイベント」というイメージを持ってしまっている方が意外と多いのではないかと思い、正しくフォークを認識してもらいたいと考えました。
【フォークとは】
フォークとは、パスタを食べる時に使うあの「フォーク」と同じ綴りで、ブロックチェーンが分岐することを指します。
実はブロックチェーンのフォークというのは偶発的にも起こりうる出来事です。というのも、多くのマイナーが同時にマイニングを行っているため、ネットワーク上で偶然複数のブロックが同時に生成されることがあるからです。
この場合、一旦チェーンがフォークしますが、その後より多くのブロックが生成された長いチェーンが残る仕組みとなるため新しいチェーンが生まれることはありません。短い方チェーンはオーファンブロック(orphan blockまたは孤立ブロック)として破棄されます。
オーファンブロックをマイニングしてもマイナーには報酬が支払われないので、むやみにブロックチェーンを分岐させることなく1本のチェーンを伸ばしていくインセンティブが働いているのです。
【ハードフォークとは】
むやみやたらとフォークが起こらない理由は上記でおわかりいただけたと思います。それでは、ハードフォークは何故起こるのでしょうか。その仕組みをご説明します。
<ハードフォークの仕組み>
ハードフォークは、ブロックチェーンに後方互換性のない変更を加えたときに発生するチェーンの分岐のことです。後方互換性のない変更とは、新仕様として既存のルールを緩めたものを指します。
ハードフォークした場合でも、必ずしもチェーンが分岐したまま永続的に発生するとは限りません。これが「すべてのハードフォークで新しいコインがもらえるわけではない」所以です。
フォークした後に分岐が続いていくかどうかは、マイナーの支持率に左右されます。
① 新仕様を支持するマイナーが0%だった場合、旧仕様のチェーンがそのまま続いていき、分岐は起こりません。
② 新仕様を支持するマイナーが0%より多く50%未満だった場合、短い期間は新チェーンがマイニングされますが、半分以下の支持率のために新仕様がオーファンブロックとなります。そのため、短期間は分岐がありますが継続せず旧仕様のチェーンが続いていきます。
③ 新仕様を支持するマイナーが50%以上100%未満だった場合、どちらも有効なチェーンとなり、旧チェーン・新チェーン共に継続していきます。この場合のみ、分岐が続いていきます。
④ 新仕様を支持するマイナーが100%だった場合、旧チェーンのマイナーがいなくなり停止、新チェーンが伸びていくことになります。
少しややこしいですが、上記の質問者の方が思い浮かべていたのは③のパターンであることはお分かりいただけたと思います。「ハードフォーク」と一口に言ってもこれだけのパターンが想定されるため、新しいコインがもらえる!と直結して考えるのは時期尚早ということです。
【まとめ】
投資や投機だとしてもせっかく仮想通貨に関わっていくのであれば、技術的な面は深いところまで理解できなくとも、表面的な話は知っておきたいですよね。今回は「ハードフォーク」についてまとめさせていただきました。
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お読みいただきありがとうございました。