ICO追っかけ女子大生日記

JD徒然草

徒然なるままに心にうつりゆくよしなし事を書きます。

Crypto Media Collectionレポート

4月14日に渋谷のヒカリエにあるDeNAで行われたCrypto Media Collectionに参加してきたので、今回はメディア対談セッションのレポートをしたいと思います。

 

【登壇メディアとモデレーター】

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<登壇メディア>

COINJINJA

1800件を超えるICO情報を掲載した日本語のICO情報検索サイト。仮想通貨アプリ「コイン相場」もリリース。スピーカー:沼崎さん

CoinOtaku

30人の東大生編集部が提供する仮想通貨のSEOメディア。メディアのみではなく「CoinKoyomi」というwebサービスもリリース。これからは強化学習による市場予測なども組み込み仮想通貨メディアとして日本一になっていきたい。スピーカー:下山さん

BITDAYS

新しい経済にワクワクしよう』をコンセプトに仮想通貨やブロックチェーンに関連したニュースやサービス・テクノロジー情報を日々発信しているメディア。動画を使ってさらにファンを増やしていきたい。スピーカー:三矢さん

CRYPTO TIMES

仮想通貨を末端から最先端まで楽しみたい方に向けた仮想通貨の総合メディア。各通貨に関する特徴や仮想通貨の最新ニュース、ICO、コラムなどはじめての方にも分かりやすい最新情報を発信。現在はSNS流入中心。スピーカー:アラタさん

<モデレーター>

ALIS Founder/ CEO 安さん

信頼性の高い情報・人に素早く出会えるソーシャルメディアプラットフォームを目指す。

 

メディアの対談の際に、最初に会場の参加者に対して①仮想通貨に投資をしている方&仮想通貨が好きな方、②エンジニアの方、③メディアを作っている方、という分類で最も当てはまるものに挙手してもらったところ、1番が最も多く、3番の人も参加者の25%くらい見受けられました。

 

【対談セッション】

FUDやウソ、ポジトークなどが多い現状で、メディアとしてどういった工夫をしていますか。」

<沼崎さん>

COINJINJAはアプリとTwitterでニュースを発信していますが、真偽を気にせず速報性を重視しています。フェイクニュースが存在しているという事実を伝えることも大事だと考えています。

<三矢さん>

検閲メンバーがチェックをしていますが、それでもどうしても間違った情報を載せてしまうことがあります。そういった時にはご指摘をいただくことがあり、とても助かっています。またそのご指摘から、インタビュー記事やその他の情報に繋がることもあります。

<下山さん>

検閲はしていますし、お問い合わせフォームから紹介してほしいと言ってくるICO案件に関してはすべて断るようにしています。また今後の展望として、ユーザーが誤った内容を指摘したことによってトークンがもらえる等、指摘することのインセンティブを作りたいと考えています。

<アラタさん>

検閲はもちろんしていますが、出来るだけ正確性を担保するためにICOに関してはTelegramで直接聞くなど一次情報を聞きに行くようにしています。しかし、海外のニュース等に関しては速報性も大事だと考えているのでジレンマはあります。もし誤った情報を発信してしまった場合は、できるだけ早く続報を出すなど、フォローするようにしています。

 

「仮想通貨に関しては、速報性が重要視されていて、Twitterが流行るのもそれが一因だと考えています。そういった状況の中でメディアとしてどのように速報性を担保していますか。」

<沼崎さん>

海外のニュースに関しては中国語、韓国語、英語のできるネイティブのスタッフがいるので、日本的には海外に強いと考えています。夜中のニュースに関しては自分が対応することもしばしばあります。

<三矢さん>

ニュースデスクとして、中国語と英語ができるスタッフを置いています。夜遅くのニュースについては自分で対応することが多いです。

<下山さん>

メディアとしてニュース自体があまり多くないので強くはないと思います。しかし、中国語、韓国語ができるスタッフや、帰国子女もいます。実際投資家からすると、価格への影響というのが大事だと思うので、エンジニアリングでシグナルを出していきたいと考えています。

<アラタさん>

Slackのbotを使い、APIで取得した海外の主要ニュースの中からピックアップして書いています。また、Twitterも見て、注目度が高いものはニュースとして外さないようにしています。

 

「各メディアのターゲットユーザーとコンテンツの特徴を教えてください。」

<沼崎さん>

ターゲットユーザーは仮想通貨に興味がある人全般です。ICO情報とスマートニュースをコンテンツとして提供しているので、その数はとても多いのが特徴です。

<三矢さん>

インタビューなど、自分の親世代が見て面白い・楽しいと思うような初心者・ライトユーザー向けの記事が多いです。しかし、コアユーザーに向けた内容のものも発信しています。

<下山さん>

ライトユーザーが投資判断をする上で役立つ情報を発信しています。CoinOtakuという名前通り、オタクが自分のハマっていることをわかりやすく発信するような詳しいコンテンツが特徴です。

<アラタさん>

当初は初心者に向けたメディアの予定でしたが、草コインやICOなどコアな情報も多いメディアになっています。しかし、初心者を掬い上げたい気持ちもあるので、フックになるようなキャッチーな記事も載せています。

 

「仮想通貨のニュースは海外が主流で、日本は翻弄されがちな印象があり、メディアとしてもどかしいと思うところはありませんか。」

<アラタさん>

日本の情報は全体的に遅いと思います。Telegram、medium、Twitterで情報を追っていても、追いつけない部分は多くあります。直接プロジェクト側にコンタクトをとってみれば情報は出してくれるので、それくらいやらないとダメなんだと思っています。カンファレンスやミートアップなど、体当たりで行きたいと思います。

<沼崎さん>

COINJINJAは4ヶ国展開していて日本だけじゃないのでそこまで気にしていません。ですが、海外のメディアが専属で記事依頼を受けていることがあるが、そういったことにならないのは専属で書いてほしいと言われるプレゼンスがないメディア側の問題だと思っています。

 

「情報発信だけだと苦しくなることもあるかと思いますが、メディアの位置づけや立ち位置はどういったものにしたいと考えていますか。」

<下山さん>

一次情報を取りきるところで戦うのはかなり難しいと考えています。しかし、有名な通貨のファンダメンタル分析であれば競えると思います。CoinOtakuでは、アナリストの育成をしていきたいです。いわゆるインサイダー情報のようなものを知らなくても、きちんと分析したら勝つことができる分野で戦っていきたいと思います。

<三矢さん>

仮想通貨に興味を持っているけどまだ始めていない人などもターゲットにしているので、難しく一般ウケしないものはあまりやらないようにしています。スピードで勝負しても勝てないと思っているので、仮想通貨が楽しい、面白いというところにフォーカスして、縛りを設けずに楽しいと思えるようにしていきたいと考えています。また、日本人が好きそうな通貨に関する情報が多いのもうちの特徴だと思います。

 

【Q&Aセッション】

「月間PVはどのくらいですか。」

COINJINJA→100万/月

CoinOtaku→100万前後/月

BITDAYS→70万/月

CRYPTO TIMES→15万/月

 

「マネタイズの方法はなんですか。」

<沼崎さん>

調達資金のみで、現在マネタイズはしておらず、ユーザー獲得が大事なフェーズだと考えています。

<三矢さん>

バナー、記事などで試験的に取り入れたことはありますが、今はあまりやっていません。

<下山さん>

アフィリエイトリンクはありますが、本気のマネタイズはしていません。調達資金のみで運営しています。

<アラタさん>

大きなメディアが増えてくる中、ブロガー同士で力を組もうと考えて始めたメディアです。アフィリエイトリンクで信頼性を切り売りするのは止めようと考え、取引所系の記事はライターさんに書いてもらったものがありますが、掲載していません。事業としてどのようにマネタイズしていくか、というのは色々と考えています。

 

「どのようなライターを募集していますか。」

<三矢さん>

SEOライティングが出来る方ももちろん募集していますが、DAppsやICOにドハマリしている人など、色々なブロガーさんも募集しています。

<下山さん>

学生しか募集していませんが、起業してみたい人や将来独立したいと考えている人は大歓迎です。

<アラタさん>

CRYPTO TIMESは基本的に来るもの拒まずで、要件はそんなにありません。市場自体がそもそも小さいので、折角興味を持ってくれた人を落とすのはもったいないと思っています。文章の書き方、SEOは後々学べばOKだと思っています。

 

「ライターさんはどれくらいいますか。また、メディアの中で育てたいと考えていますか。アウトソースしたいと思っていますか。」

<アラタさん>

ライターさんは15~20人くらいです。コラムを書いてくれる人は10人くらいです。アウトソースは感情がこもってない記事が多く、やりたいと応募してくれた人の方がいいと思っています。ライター募集中です。

<下山さん>

30人くらいインターンの学生が週10時間以上は働いています。外注はせず、中でワイワイ部活動のような感じでやるのも楽しいと思っているので、基本的にインハウスです。

<三矢さん>

50人程度が検閲と記事を書くのに分かれて作業しています。コラムを書いてくれる人は10人くらいです。外部のライターさんは熱量が低い人が多いので、中で育てながらやっていきたいと考えています。

 

【まとめ】

メディアとしてのスタンスや現状など、なかなか普段記事を読んでいるだけでは知ることの出来ない情報を色々お話していただき、貴重な機会でした。

どのメディアもユーザーのことを考えながら、ライター等の育成を図っている点が、魅力的だと思いました。

 

お読みいただきありがとうございました。